ワンフロア2戸から4戸程度で構成される細長いペンシル型マンション(私の造語)。2戸から4戸程度でひとつのエレベーターを独占できるペンシル型マンションは、一般的な開放型マンションと比べて、プライバシーを確保できるが、そのぶん工事費も維持管理費も割高になる。また、多くの場合、エレベーターが、たったの1台しかないのが泣き所だ。エレベーターは、年1回の法定点検と月1回程度の保守点検がある。エレベーターが1台しかないと、点検時にはエレベーターが利用できないから、とても不便だ。ペンシル型マンションは、防災性能にも問題がある。マンションには、地震や火災などの非常時に、建物のどの部分からも二方向以上の避難経路を確保することが義務付けられている。エレベーターが1台しかないとなると、もう一方向の避難経路は、バルコニーの床面に設けられている「避難ハッチ」ということになる。法的にはこれで二方向避難が確保されたことにはなるが、お年寄りがバルコニーの床面の避難ハッチを開けて、地上まで降りていくという設計思想は、あまり現実的とはいえない。ワンフロア2戸から4戸程度となると、良好なコミュニティを形成し得るかという点でも難しいところだろう。村社会的な縛りの少ない気楽さが都会のマンション・ライフの良さだ。玄関を出ると、エレベーター前で出くわすのは、常にお隣さん。お隣さんとうまくいっている場合はいいのだが、いったん関係がこじれると具合が悪い。以上のように、ワンフロア2戸から4戸程度の細長いペンシル型マンションは、防災上もコミュニティ形成上も、リスクが高い。
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